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2023.07.07 Fri

体をつくるたんぱく质のチカラ ②(全2回)

「たんぱく质」の上手な摂り方

「たんぱく质」は、私たちが生きていくために不可欠な栄養素。不足すると筋肉の減少や体の機能低下が起こり、さまざまな不調につながります。必要量をしっかり摂り、効率良く体の力にする、上手なたんぱく质の摂り方についてご紹介します。

「たんぱく质」は、私たちが生きていくために不可欠な栄養素。不足すると筋肉の減少や体の機能低下が起こり、さまざまな不調につながります。必要量をしっかり摂り、効率良く体の力にする、上手なたんぱく质の摂り方についてご紹介します。

たんぱく质の必要量は?

年齢を重ねると、筋肉をつくる機能が低下してしまうため、若い頃よりも多くのたんぱく质が必要になります。例えば、30~40代の女性は1食あたり「体重×0.4驳」が目安です。体重50办驳の场合、必要な量は20驳で、この量を朝?昼?夕の食事ごとに摂り、1日60驳の摂取を目指しましょう。

运动習慣がある人は、运动によってたんぱく质が分解されることが想定されるため、1食あたり「体重×0.4g」に加えて、間食で「体重×0.4g」のたんぱく质を摂るようにしましょう。ハードな筋トレでも、軽いストレッチでも、とにかく「运动をしているなら、たんぱく质を多めに摂る!」と覚えておきましょう。

身近な食材では、手のひらサイズの肉や魚を食べると、およそ20gのたんぱく质を摂ることができるほか、卵1個あるいは牛乳コップ1杯(約200?)には6~7g、チーズ1枚(約18g)には約3~4gのたんぱく质が含まれています。筋肉量を減少させないために、意識的にたんぱく质を摂るよう心がけてください。

※肾疾患をお持ちの方は、医师または管理栄养士の指导に従ってください。

たんぱく质を摂るときのポイント

たんぱく质の摂り方で最も重要なポイント、それは小分けにして摂ることです。たんぱく质は“摂りだめ”ができない栄養素。例えば、夕食でたくさん肉を食べて1食で1日分のたんぱく质を摂ったとしても、体内で利用しきれずに排出されてしまいます。また、摂取する間隔が空くと、その分筋肉の分解が進むリスクもあるため、「朝?昼?夕の食事ごとに20驳ずつ摂る」ことが、贤く効率的な摂り方なのです。

特に注意したいのは、簡単なメニューになりがちな朝食です。2012年の国民栄養調査の結果をもとに解析された研究では、朝食で十分にたんぱく质を摂れていない人が非常に多いということが報告されています。卵や乳製品、納豆など、手軽にたんぱく质をプラスできる食品を取り入れて、メニューを充実させましょう。「朝は食欲がなく、あまり食べられない」という場合は、プロテイン飲料などのたんぱく质を多く含んだ補助食品などで補ってもOKです。

运动も組み合わせて筋力の維持と強化を!

筋肉量の減少を防ぐためには、たんぱく质を摂取するだけでなく適度な运动も大切です。といっても、ハードなトレーニングは必要ありません。まずは简単なエクササイズを、1日1回行うことを习惯にしましょう。おすすめは、「ツイストもも上げ」。たった5秒程度、ひねりを加えてももを上げるだけで、腹筋と下半身の筋肉をまんべんなく刺激できます。

ツイストもも上げ

  • ① 足を腰幅に開いて立つ。
  • ② 脇腹をひねりながら、右ひじで左ひざをタッチ、
    左ひじで右ひざをタッチ、を交互に繰り返す。

左右1回ずつを1セットとして2セット~

※ 転ばないよう無理のない範囲で行ってください。

※ 痛みがあるときは行わないようにしてください。

习惯化のコツは、朝食前、歯みがきの后など、行うタイミングを决めること。「気がついたときにやる」ではなく、生活のリズムに组み込んでしまう方がうまくいきます。加えて、日常生活の中で体を动かす工夫も取り入れましょう。手っ取り早いのは歩くこと。近所への買い物は車を使わず歩いて行く、エスカレーターを使わず階段を上るなど、些細な習慣を見直すことで、运动量は増やせます。

筋肉の维持、强化には、良质な睡眠、ストレスをためないといったことも影响します。强いストレスを感じると分泌される「コルチゾール」というホルモンは、过剰に分泌されると筋肉を分解してしまうからです。また、筋肉の合成を刺激する成分、ビタミン顿の摂取も役立ちます。このビタミンは、紫外线を浴びることでもつくられるので、朝、起きたらカーテンを开けて日光を浴びるといった习惯を取り入れるといいでしょう。

たんぱく质を上手に摂取し、日常の中で適度な运动もあわせて行いながら、健やかな体づくりに取り組みましょう。

このシリーズ(全2回)の他の记事を読む

①意外と知らない「たんぱく质」の基礎知識

  • <参考文献?书籍>
  • ?Kazuko Ishikawa-Takata, Hidemi Takimoto. Current protein and amino acid intakes among Japanese people: Analysis of the 2012 National Health and Nutrition Survey. Geriatr Gerontol Int. 2018 May;18(5):723-731. doi: 10.1111/ggi.13239. Epub 2018 Jan 22.
  • ?藤田聡. 眠れなくなるほど面白い 図解 たんぱく质の話. 日本文芸社, 2019.

<监修>

藤田聡

立命館大学スポーツ健康科学部 教授